2017年3月26日日曜日

企画展パネルその4 チーズをつくる

企画展のパネル再現シリーズ第4回、チーズのつくり方です。チベットのチーズはどんなものでしょうか?

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ཆུར་བ། チーズ
たんぱく質は家畜の肉からも摂取できますが、屠畜の時期は限られており、いつでも肉を食べられる訳ではありません。たんぱく質のかたまりであるチーズは乾燥させることで長期間保存できる貴重な食料です。

クリームセパレーターで脂肪分を分離してできた脱脂乳にヨーグルトを加えてよく混ぜ合わせ、沸騰させます。


ミルクに含まれるカゼインが酸と熱に反応して凝固し、カッテージチーズができます。酸味はほとんどなく、淡白でさわやかな味です。


カッテージチーズを布袋に移して水分(ホエイ)を取り除きます。ホエイは犬に与えるか、捨ててしまいます。かつてはホエイを煮詰めることでさらに別の乳製品をつくったりもしていました。


布袋に移したカッテージチーズは吊るしてしばらく置いて水をよく切ります。

水分がじゅうぶんに切れたら、ビニールシートの上に広げて天日干しにします。よく乾燥させてから保存すれば一年以上保存できます。


下のイラストのように細かくします。一粒のチーズはザラメ糖くらいの大きさです。

仕事展の展示品
ツァンパ収納箱(右の白いものがツァンパ、左手前がチーズ、左奥が砂糖)


もっと詳しく知りたい方は『チベット文学と映画制作の現在 SERNYA』をどうぞ!